新機材紹介(1) SONY α7 IV

2022.10.11
text byMATSUMOTO SHIGEMUNE

こんにちは。しげむねです。

今回から数パートに分けて、先日購入した新機材をご紹介していきたいと思います。

まずはスチル・動画共にメイン機として活躍してくれるであろう「SONY α7 IV」でございます。ついにしげむねもフルサイズデビューとなりました!

なぜ「α7 IV」を選んだのか

この機材を選んだ理由は少々長くなってしまいますので、予めご了承ください…

元々引きこもりの私が個人事業主として働き始めたのも、YouTubeを撮影する「機材調達」のためでした。別にYouTuberになりたいわけではないのですが、曲がりなりにもYouTubeをやって、Vlogを始めたところ、「画が酷い」という問題に直面しました。自分自身のトーク力などのタレント性や企画力のなさは置いといて、「画」もまた酷いんですよね。

その「酷い部分」が手振れです。歩いてるシーンは見たら画面酔いしそうなくらい画面が揺れる揺れる…。家で使われずに放置されていた古いハンディーカムを使っていたというのもありますが…。

やっぱりちゃんと画作るなら、それなりのカメラが必要だよなってことで、機材調達をしようと考えたのです。タレント性や企画力とは違い、機材を買うことである程度改善できるポイントです。手っ取り早く改善できるところは、さっさっと改善してしまおうってことですね。

はじめはSONYの業務用カムコーダーを買う予定でした。ところが、買う直前になって「いや待てよ。父と一緒に写真撮影している様子を動画にしたい」とふと思って、急遽機材の購入を見直しました。だとしたら、動画と写真両方撮れるフルサイズミラーレスかなと。

もともと高校時代からキヤノンユーザーだったのですが、動画ってSONYのイメージが強くて(※キヤノンもプロが使うような動画機あります)、元々買おうとしていたのもSONYの業務用カムコーダーでしたし、撮影地でもSONY機をよく見かけるなと思っていたので、なんとなくSONYのフルサイズ一眼レフで情報を集めはじめました。

すると、このα7Ⅳが写真性能と動画性能二つともバランス良く、軽量コンパクトで自分の使い方にぴったりな機材でした。そのため、こちらを導入することにしたのです。ユーチューブやってなかったら間違いなくキヤノン一択でしたね!

外見:軽くて、コンパクト!

カメラのスペックはほかの写真ブロガーさんやユーチューバーさんが紹介されていますので、そちらをご覧頂いて…。ここでは私が感じたことのみを紹介していきます。どちらかというと10年以上前の機種を使い続けていた自分が最新技術に触れた感想になりそうです…(苦笑)。

だいたいフルサイズセンサーを搭載したカメラって、大きくて重量が重たいというイメージでした。しかしさすがのミラーレス。そんなイメージを覆してくれました。届いた箱を開けた瞬間「ちっっちゃ!!」と思わず声が出てしまうほど、コンパクト。

ただカメラって小さければ良いってわけでもなくて、「小さいとグリップしづらい」というデメリットが発生するんですが、右手で持つところは「しっかりしたでっぱり」があって持ちやすかったです。

これはSONY機全般の話で人それぞれだと思うんですが、上位機種と下位機種のデザインが良くも悪くも変わらない印象です。カメラメーカーの中でもSONYはとにかく小型軽量にこだわっている印象があります。恐らくそれで小型の最適解のようなデザインが採用されていると思うのでそうなっているのかなと勝手に思っています。

例えばキヤノンだったらフラッグシップ機の「1DX」系を所有した時に、「おお~!フラッグシップ機をついに持っている!」みたいな分かりやすくモチベーションがあがりやすいんですけど、SONYは良くも悪くもデザインが似ているので、上位機種を持っても見た目に関する満足感やテンションはそんなに上がらなさそうなイメージはあります。

背面はバリアングルモニターを採用しています。これまでずっと背面モニター固定式だったので、ローアングルから見上げる撮影の時とか嬉しいですね。自撮りしながら撮ることはないので、ひっくり返す旨味は個人的にはありませんが…(笑)。

あと謎にダイヤルとかボタンが多くて「なんじゃこれ?」って思ってたんですが、ここに好きな機能を割り当てることができると聞いて大歓喜しました!撮影に合わせて設定って変えていくんですけど、メニューとか開いたりいちいち設定しなおすのめんどくさかったりするんですよね。割り当てるカスタムボタンやカスタムダイアルがあることで、よく使う機能を簡単に切り替えたり呼び出したりすることができます。これは撮影楽しくなる。

AF速い!

1枚目試し撮りして最初に出た言葉が「AFはっや!!」でした。

ソニーのAFの性能は噂には聞いていたんですけども、これまで使っていた一眼レフは「ジーーーーー…ピピッ!」みたいな間があったんですけど、もはや半押しや親指AF押したのと同時くらいの速度でピントがあって大変ビックリ。漫画でいうところの頭の上に「!?!?」って出るみたいな、まさにそんな感じの驚き。技術の進歩えげつない…。

あとスマホのようにモニターをタッチすることで、好きなところにピント合わせることができるみたいですね…。素早くピント合わせたい時は最高です。ピント合わせるまでの時間を一気に短縮できるので、シャッターチャンスを逃すことが減ります。

基本設定はフォーカスモードがコンティニュアンスAF(半押ししている間など、ピントを合わせた対象に合わせ続けてくれる。動くもの撮る際によく使われる)で、フォーカスエリアはトラッキング中央固定にしています。それでも合わなければ背面ボタンにフォーカススタンダード(シングルAF/中央固定)を割り当てて切り替えたり、マニュアルで切り替えて撮影するという形にしたいと思います。恐らく動体も静物も多く撮りますので、頻繁に切り替えて撮影することになると思います。

動体撮影は「瞬時に撮影できる」ことが大事ですので、シャッターチャンスを逃しにくくするためにも基本設定にコンティニュアンスAFを設定しています。

…青くない??

上記の試し撮りしたあと、写真を確認した際に「あれ?」って思ったことです。最初に感じたのは意外にも「違和感」でした。なんとなく思ったことなんで気のせいかなって思っていたんですけど、後々調べてみたらSONYって「青みがかった写真になる」のが特徴らしく、やっぱりそうなんだって思いました。

ずっとキヤノンの色味に慣れていたので、想像してた写真と違う色味になって違和感を感じました。正直、色味は慣れているのもあるかもしれませんが、キヤノンのほうが好きですね。RAW現像なり、ホワイトバランスで暖色を足せばいいだけの話なんですが。寒色系の色味が好きな人にはいいかもしれません。

キヤノンしか使ったことがなかったので、メーカーによって色味が違うのは初めて知りました。噂によると「写ルンです」でお馴染みの富士フイルムだと、「フィルム感」というか「レトロ」な仕上がりになるらしくて、この色味から抜け出せなくなる人もいるのだとか。これはちょっと気になるというか一回使ってみたいです。最終的には自分で色味を決める「RAW現像」を選択するとは思うのでメインにはなり得ないと思いますが、遊び感覚でフィルム感のある写真撮りたいのは分かるかもしれない。

APS-Cモードで望遠にもできる

以前使用していたカメラは「APS-C」というセンサーサイズでした。新しいカメラはフルサイズ。この差は「センサーサイズの大きさ」です。一般的にセンサーサイズが大きい方が色や光の情報を多く取り込むことができるので、暗くてISO感度をあげなければいけない場面でもノイズの少ない写真が撮れたり、階調が豊かなので暗い場所でも黒の色がつぶれることなく、細かな色がしっかり出たり。画質面においてフルサイズは有利となります。

一方APS-Cのメリットとして挙げられるのが「望遠」。同じ画角でもAPS-Cだと約1.5倍になる(SONYの場合)ので、遠くを撮るのにはAPS-Cのほうが適しています。例えば、200㎜のレンズを付けたとしたらAPS-Cセンサーのカメラだとフルサイズで言う300㎜の画角で撮影することになります。

遠くを撮るならAPS-Cが有利なのですが、なんとボタン一つでフルサイズをAPS-Cモードにできるのです。ただ画素数は元々の3300万画素から1400万画素に落ちてしまいますが、それでもネットにあげる分には十分な画素数。例えば空港で飛行機を撮影していると200㎜のレンズじゃ物足りなく感じるときがあります。そのために高額な超望遠レンズを買うのもなあ…っていうときにボタン一つで300㎜まで大きく撮れるのはメリットですね。

たまに遠くを撮るためにAPS-C機をサブ機にされている方がいらっしゃいますが、引き伸ばして印刷とかしないならサブ機を持たなくても良いのかもしれません。

また、僕はSONYのAPS-C機を持っていないのですが、APS-Cモードに変えることでAPS-C用のレンズが使えたり、レンズを有効活用することもできるみたいです。

時間制限のない動画撮影

キヤノンのフルサイズミラーレスの多くに動画の時間制限が設けられていて、現在最上位機種となっている「R3」以外はすべて1回の撮影時間が29分59秒までとなっています。これが僕的にキヤノンを選ばなかった理由の一つです。

30分になったらもう一度回せばいいだけではあるのですが、想定している使い方の一つに三脚などでカメラを複数台固定して「画を変える」という編集がしたいんですよね。Vlogのカラオケ動画の時のように長回しした際にいちいちカメラを30分ごとに録画ボタン押しなおすの困るなというのと、気づいたら止まってたが一番怖い。

ただ熱暴走問題というのがあるらしく、動画撮影していると熱問題で停止してしまうことがあるみたいで。「それなら変わらんやんけ…」とも思うんですが、一応カタログ的に無制限に撮影できるカメラを選択しました。

アクティブ手振れ補正

「自撮りをしないスタイル」の当チャンネルの動画では、自分が見ている風景を映します。その意味で冒頭にも述べましたが、手振れ補正は重要な機能です。

一番いいのはジンバル運用なんですが、アクティブ手振れ補正を使えばジンバルを使わなくてもブレのない映像を撮ることができます。

若干クロップされて画角が狭くなってしまうのと、純正レンズじゃないとあんまり効果がないみたいなのでそこは残念ポイントですが、手持ちでジンバル載せた時のような映像が撮れるのはとても魅力的ですよね。

あまり欠点が見つからない良いカメラ

いくつか感じる欠点はあるものの、全体的に欠点の少ない良いカメラだなと思いました。

SONYのフルサイズ機のなかではハイアマチュア向けモデルの中でも、「ベーシック」と呼ばれる比較的安い方のモデルなのですが、「安いけど性能悪いです」ではなく、「万能にバランスとりました!」というポジティブな感じです。

他のが動画と写真にどちらかに特化したモデルで、価格もより高いんです。特化している分、もう一方の性能はそんなにみたいな感じですね。でもバランス良くて安いなら、その道のプロというわけでないなら「ベーシック」買っておけば問題ないと思います。

実際、ハイアマチュアの中で比較したら安いとはいえ、価格自体そんな安くないですしね…。私が使用する範囲においてはスチル・動画ともに十分すぎるスペックでした。動画・写真両方撮るならこれでしょうっていう感じ。

まだまだ使いこなせているわけではないので、もっと便利に感じる点もあるでしょうし、逆に不満に感じる点も出てくるとは思います。

この一台を購入するだけで、SHIGEBASEにおけるスチル・動画両方で大きな力を発揮して頂ける重要な機材だと思いますので、作品を見てその違いを感じていただければ嬉しいです。

以上、第一回新機材紹介でした!

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